ボトックス失敗は医師の経験不足が原因？
現在では美容に関する施術の一環としてすっかり有名になった｢ボトックス｣。
主に、女性の大きな悩みの種である｢しわ｣に働きかけてくれるという事で人気があるようです。
そもそもボトックスとは一体何なのかと言うと、ボツリヌス菌という菌から抽出されたたんぱく質の一つで、筋肉の麻痺を発生させる事が出来ます。これによって筋肉を細くする、というメカニズムになります。元々は心療内科や眼科などで顔面麻痺や眼瞼の治療に用いられる事が多かったようですが、近頃はプチ整形の分野で活躍をしています。
通常の美容整形手術と比べて価格も安く時間もかからないので手軽に踏み込む事が出来るのもボトックスの魅力の一つです。
しかし、そのように便利な存在であると同時に、｢失敗｣という可能性もまた含んでいるのです。施術をする医師がボトックスの経験が浅い場合、あらゆるトラブルが考えられます。
ボトックスは｢注射｣という形で施術を行いますが、闇雲に打てば良いというものではありません。施術を受ける側の肌質や筋肉の付き方など、細かい部分までを考慮する必要があります。これらを熟知していないと、注入場所を誤ってしまい、結果として｢失敗｣という事になってしまうというわけです。
クリニック選びは慎重に。実はかなり高度な技術！
ボトックスは｢注射｣という形式をとっている為、どこか軽く見られがちな部分がありますが、実は非常に高度な技術を必要とします。
ヒトの顔には30以上もの表情筋が存在していて、それが互いに作用する事で｢笑う｣｢泣く｣などの様々な表情を作り出しています。
なので、ボトックスを注入する場所も非常に大切で、少しでも打つべき場所を間違えてしまうと、その部分と連動している筋肉が大きく収縮を起こしてしまったり、あるいはボトックスの液が漏れて膨らんで来てしまったりというトラブルが考えられます。そして恐ろしい事に、これらが原因で表情が不自然になってしまったり、最悪の場合には顔から表情そのものがなくなってしまう恐れさえも考えられるのです。
クリニックを選択する際に、どうしても価格を重視しがちではありますが、結果として表情に異変が起きてしまっては元も子もありません。インターネットの口コミなどを参考にしつつ、優れた技術を持つ医師を見つける事を最優先するようにしましょう。
ボトックス失敗ってどんな感じになるの？
美しくなる為の手段としてボトックス注射を受けたにも関わらず、それが失敗して受ける前よりもひどい状態になってしまうとしたら何とも皮肉な話です。｢顔｣は最も目立つ部分でもあります。
仮にボトックス注射に失敗した場合、どのような感じになってしまうのかをしっかりと理解しておきましょう。
表情筋が緩むので、眉毛が上がる等、顔立ちに変化が起こる可能性がある
そもそもボトックス注射は、私達の顔に存在している｢表情筋｣を緩める事で、過剰な神経伝達物質を抑えてしわを取っていくという内容になります。
私達の表情の全てを司っている表情筋、上記でも述べているように、少しでも位置が狂ってしまうと最悪の事態を引き起こしてしまうのです。
では、ボトックス失敗例について詳しく見ていきましょう。
代表的なものが｢スポック・ブロー｣と呼ばれる症状です。顔の表情筋を緩める事で額や眉間のしわを取り除くわけですが、経験の浅い医師が施術をする事によって、注入場所の間違い、ボトックスの量が適量でない等の誤った施術内容になり、表情筋の｢起止｣と｢停止｣のバランスがおかしくなります。
そして結果として、眉毛が不自然に上がった状態の｢スポック・ブロー｣が引き起こされてしまうというわけです。眉毛が極端に上がると表情そのものがかなり変わってしまうので、本当に最悪の結果になってしまったと言えるでしょう。
これを防ぐ為には、経験のある医師が在籍をしていて実績があり、さらにカウンセリングを綿密におこなってくれるようなクリニックを探し出す必要があります。
なぜなら、スポック・ブローを防ぐ為には、患者さんの状態の見極め、それによる手技の選択、また、患者さんへのきちんとした説明が不可欠だからです。それぞれの表情筋の見極めももちろんですし、あるいは、患者さんの年齢もまた重要な要素の一つになり得ます。
というのも、65歳以上の方に施術をする場合、前額部や眉間に余剰皮膚が多い可能性があるので、ボトックスを打つのには非常に高度な技術が必要になるからです。
｢表情の損失｣という最悪の事態にもなりかねないという事で、それなりのリスクを伴うのがボトックスです。しかし、きちんとしたクリニックを選ぶようにすれば問題はありません。
せっかく美容系の施術を受けるのだから、自分が納得のいくようなクリニックを探し出して、良い結果を生み出してくれるような信頼のおける医師に任せるようにしていきましょう。
